FC2ブログ

いんび

今考えるとやばい子供の頃の思い出・4
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1171985665/

571 :本当にあった怖い名無し :2007/03/20(火) 10:10:02 ID:80A7PwcD0
長くなるかもしれないけどごめんなさい
今からもう10年以上前の話で、確かではありませんが5歳ぐらいの頃の事だと思います。

私の住んでいたところは山奥の村(?)でした。
電気も電話も無く、道さえ舗装されてないような時代錯誤も甚だしいような場所です。
その村に住んでいたのは私と私のおじいちゃん、そして双子のヒサシとトモユキとそのおじいちゃんおばあちゃんの6人だけでした。
二人は障害を持っていてヒサは口が聞けず、トモは生まれ付いての虚弱体質で、一人ではろくに歩けもしないほどでした。
それでも私たちは仲が良く、いつも一緒に遊んでいました。
ヒサとトモは二人で一つのような存在で、何処かへ行く時はヒサがトモを背負い、話をする時はいつもトモが喋っていました。
学校は近くになかったし、街へも出た事がありませんでしたが、勉強は二人のおばあちゃんが教えてくれるので何不自由なく暮らしていました。

そんなある日、私たちが村の大鳥居のところで遊んでいると、ヒサたちのおじいちゃんが大慌てで走ってきます。
その顔があんまりに嬉しそうなので「何か良い事があったのかな?」「今日はご馳走かな?」なんて3人で話していました。
案の定おじいちゃんは「今日はめでたいことがあったけんご馳走じゃ」と私たちを家に連れていきました。
ヒサたちの家に着くと私のおじいちゃんも待っていてくれましたが、何故か暗い顔をしていたのを覚えています。
今思えば、私のおじいちゃんはこれから起こる事を知っていたんだと思います。
だけどその時は「なんで悲しい顔をしてるんだろう?何処か具合でも悪いのかな?」と考えていました。


572 :本当にあった怖い名無し :2007/03/20(火) 10:10:36 ID:80A7PwcD0
食間に通された私たちに出されたのは黄金色に透き通ったお酢みたいなものでした。
私たちがそれぞれに「何だろう?」と怪訝そうな表情を浮かべていると
「神様からいただいたありがたいお酒だから飲みなさい」とヒサたちのおじいちゃんが急かします。
ヒサが意を決して飲み干し、そしてトモにも飲ませていましたが、私はどうしてもその気になれませんでした。
すると後ろに居た私のおじいちゃんが「サトコ、お前の分は薄くしてあるけんめんだな(面倒な)事にはならん、飲め」と言いました。
私はおじいちゃんが大好きだったので、「おじいちゃんが言うなら大丈夫だ」と一気にそれを飲み干しました。
しかしそんな私の信頼を裏切るかのように、途端に目が回り始めました。
定まらない視界をヒサたちの方へ向けると、二人とも既に倒れこんでいるように見えました。
その直後私も体を支えられなくなり、その場に倒れこんでしまいました。

しばらくして意識を取り戻すと、地面がガタガタと揺れていましたが、すぐに私は車の中だと気付きました。
私たちは一体どうしたんだろう?と考えますが、どうにも朦朧として考えが回りませんでしたが、誰かの話し声はうっすらと聞き取れました。
「わーがえなもん(お前みたいな奴)死んだが良かったんじゃ」と声を荒げるのは私のおじいちゃん。
「やくたいもねこと(しょうもない事)いつまでも」と切り捨てるような声はヒサたちのおばあちゃん。
「しちねんぶりのいんび(いみび?)だけん諦め!」と怒鳴るのはヒサたちのおじいちゃん
私たちはこれから何をされるのだろう?怖くて怖くてたまりませんでした。


573 :本当にあった怖い名無し :2007/03/20(火) 10:11:14 ID:80A7PwcD0
それからどれくらい走ったのか、おじいちゃんたちは車を止めました。
私たち三人を車から降ろしてどこかに連れて行こうとしていましたが、私は怖くて狸寝入りをしていました。
途中までずっと怒鳴っていたおじいちゃんは、私を抱えながら「わりしこだった、わりしこだった(すまなかった)」と泣いていました。
暗い納屋のような場所に私たちを寝かせると、ヒサたちのおじいちゃんはお経のようなものを読み始めました
私は「きっと殺されるんだ」と思い恐怖で体が震え、体中から冷や汗がどっと噴出しました。
心の中で何度も何度も「おじいちゃん助けて!」と叫びましたが、おじいちゃんは顔を伏せたまま気付いてくれません。
お経のようなものが終わり、ヒサたちのおじいちゃんは懐から錆びた小刀のようなものを取り出して私に向けました。

「もう駄目だ!」そう思ったとき私のおじいちゃんがヒサたちのおじいちゃんに飛びかかりました。
「おじいちゃん!」私は力の入らない体をそれでも必死に起こしました。
「逃げえ!ヒサもトモももうあかん!お前だけでも逃げえ!」と取っ組み合いになりながらもおじいちゃんは叫びました。
私は必死に立ち上がり、出口の方に駆け出しました。
後ろからヒサたちのおばあちゃんが「あかん!お前は逃げたらあかんのんじゃ!」と叫びながら追って来るのがわかりましたが、それでも必死に走り続けました。
おじいちゃんの事もヒサたちの事も心配でしたが、必死に必死にその建物から飛び出し、海沿いの道を走り続けました。


574 :本当にあった怖い名無し :2007/03/20(火) 10:13:33 ID:80A7PwcD0
どれくらい走り続けたのかはもう覚えていません。
裸足たった私の足は皮が破れて血まみれになっていました。
痛みに耐えかねてよたよたとよろめきながら歩く姿に「何かあったのだ」と感じたのでしょう。
通りかかったパトカーが止まり、降りてきた警察官が声をかけてきました。
「助かった!」私はさっきの出来事を上手く説明出来ないながらも、必死に事情を説明しました。
自分でもうそ臭い作り話に聞こえるような話し方になってしまいましたが、なんとか事情を理解してもらう事が出来ました。
私はパトカーに乗せられ、元来た道を警察官と一緒に戻っていきました
しかし私たちが戻るとみんなの姿は無く、しんと静まり返っていました。
警察官と二人で二階も探してみましたが、何処にもいなくなっていました。

その後、私は警察署に連れて行かれて色々な事を聞かれました。
何があったのか、私の名前、住所や電話番号、家族の事
でも答えられたのは「サトコ」という下の名前と、さっき起こった出来事だけでした。
その時まで気付いていませんでしたが、私は両親のことも住んでいた村の名前も覚えていなかった、いえ、知らなかったんです。
行方不明の届けにも該当せず、帰る所も身寄りも無い私は施設に預けられました。
今では7歳の頃に養子として貰われた家で、色々と問題も有るものの平和に暮らせています。
でも今でもこの時の事を夢に見て思い出すことがあります。
おじいちゃんたち、そしてヒサシとトモユキは何処へ行ったのか、あの時おじいちゃんたちは何をしようとしていたのか。

長文&読みづらかったらすいません、これが私の子供の頃の思い出です。

テーマ:オカルト・ホラー - ジャンル:

2007.03.31 | | Comments(10) | Trackback(0) | ■民話・伝承

コメント

  1. 方言からすると多分鹿児島だな。

    2009-02-06 金 15:23:52 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

  2. 自分の住んでいるところのことを何も知らなかったなんて……。
    どんな魔境だよ。

    2010-04-03 土 15:49:06 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

  3. 再読したかったんだ、この話!
    探せなかったんだけど、お陰で判った。
    ↑のコメさん、有り難う。

    何回読んでもなんともいえずゾっとする(;´Д`)

    2010-04-03 土 21:36:20 | URL | 匿名希望 #CjR4k1/2 [ 編集]

  4. 鹿児島弁にも似てるけど、ちょっと違うような。

    2010-07-04 日 16:55:16 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

  5. ヒサシとトモユキで
    ヒサユキで
    ヒサルキだったりして

    2010-07-07 水 19:50:16 | URL | 匿名希望 #mQop/nM. [ 編集]

  6. ヴィレッジという映画を思い出しました。

    2010-07-07 水 21:01:03 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

    関連?
  7. 別の話で、これに関連するかもしれない情報が一つ。
    「ウヅガアさん」って話だったと思うのですが、昔の一族が呪術に使うために近親相姦で子供をつくるという内容だったのです。
    父と娘、もしくは母と息子で作る子供は、障害者が多く一度の使い切り。その時同時に兄と妹、姉と弟でも子供を作っておく…みたいな感じだったような。
    このヒサとトモが呪術用のいけにえとして生み出された子供で、サトコが呪いの補佐として使われるために生まれた子供(兄妹もしくは姉弟)なのではないか…と考えると、筋が通るような気がします。

    2010-07-08 木 23:00:30 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

  8. ・・・こえー。。
    姥捨て山&赤子捨て山?

    2010-08-09 月 13:17:23 | URL | 匿名希望 #- [ 編集]

  9. 大好きな渡千枝さんのマンガ「子抱き観音」を思い出しました。

    2010-09-10 金 19:55:47 | URL | 匿名希望 #u3DvxdVM [ 編集]

  10. すげえな…昔は不作の時に人身御供やってたんだろうけど、今は何の理由でやるんだろうな?

    2011-05-16 月 20:54:55 | URL | NDB #- [ 編集]

コメントの投稿

                        
 コメントを公開しない

前のページへ  |  ランダム  |  次のページへ

おしらせ

■おーぷん2ちゃんねるオカルト板の健在を確認。状況を再開する! (`・ω・´)
■思ったほど書き込みなかった…(´・ω・`)
■しばらく隔週更新くらいになります。おーぷん2ちゃん超がんばって!


事務連絡
伝言板を作成しました。個別記事と関係のないコメントや要望などは、お気軽にこちらまで。
特別企画「投稿怪談」を掲載。投稿者の皆様ありがとうございました。
全話読破・記念ノートを設定。感想など残して頂けると、管理人約1名が手を叩いて喜びます。

◆Twitter
◆ユーザ名→ @enneades

ブログ内検索

カテゴリについて

[怪異]
怪談。明らかに創作と分かるものは除外しています。
[都市伝説・噂]
都市伝説。噂として広まっている曖昧な怪談。明らかに矛盾しているものも収録します。

[民話・伝承]
昔話や民話として語られる怪談。または興味深い習俗、口伝など。
性質上、ことの真偽や矛盾点の有無などは問いません。
[サイコ]
生きている人間が怖いという話。
[その他]
過去の企画記事など。話数カウントには加算していません。

月別アーカイブ

04  07  06  05  04  03  01  12  11  10  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  01 

RSSフィード

ランキングに投票

▼管理人を励ますボタン。

FC2ブログランキング

QRコード

QRコード

その他

Mystery-Search Ranking
人気blogランキング

    感想・情報提供お願いします

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    ※メールチェックは月1回程度です。お急ぎの場合は、コメント欄で「メールチェックしろ!」とお声かけ下さい。

    編集方針

    《警告マーク》
    【呪】
     聞いた人に何かが起きる、という形式の話に表示しています。
    【グロ】
     生理的な嫌悪感を抱かせるような話に表示しています。


    ■平成18年4月23日開設
    ■平成26年3月26日更新停止(1月29日最終更新)
    ■当サイトは、2ちゃんねる掲示板への書き込みを報道し、批評に供することを目的とした非営利のブログです。管理人が当サイトの運営から経済的利益を得ることはありません。
    ■著作者または著作権者からの削除の要請には、誠実に対応させて頂きます。メールフォームより御連絡下さい。

    ■2ちゃんねる掲示板の特性から、下記のような修正を加えることがあります。
    ■改行位置は変更することがあります。その際、改行にかえて読点を打つことがあります。
    ■(つづく)(つづき)等の編集指示は、本文に反映した上で削除します。誤字脱字の修正指示も同じです。
    ■他の書き込みへの返答と新しい話題が1レス中にあり、アンカー等で明白に分離できる場合は、これを分けて採録することがあります。
    ■個人情報は伏字にすることがあります。
    ※なお、誤字脱字は、ネットスラングとして定着していることがあるため、原則として修正していません。一般の用法と異なっていても、投稿者の意思を尊重して頂き、過度の指摘はご遠慮下さい。